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自動化の技術は開発出来ても縫製は付加価値が低すぎる
縫製を完全に自動化したロボットのSoftWear Automationが$4.5Mを調達、海外低賃金労働への依存から脱却へと言うニュースがありました。確かに、日々進化するAI技術によって、縫製工場もロボットによって完全自動化出来る日が来るでしょう。
この記事でも海外低賃金労働への依存から脱却とtitleに記載されていますが、縫製工場は、東南アジアなどの低賃金の労働力を使って生産しないとコストが合わない業界です。
開発したロボットが償却できるのか?
AIの機械学習機能で、どんどん進化して行くロボットによって、品質も向上して、低品質な縫製品は店頭から無くなるかも知れません。
ただ、一番の問題は、先端産業などに投入するロボットは加工の付加価値も高いので、ロボットを開発しても、いわゆる加工賃で、ロボットの開発コストを償却することが出来るので、どんどん普及して行くと思いますが、縫製品の加工賃はあまりにも安いので、償却出来ないので、ロボットが開発されても導入する企業は極端に少ないのではないかと思います。
繊維は厚みや伸縮性もバラバラ
木材や金属など伸び縮みしない素材の加工なら比較的簡単にロボットも対応出来ると思いますが、縫製工場は、生地の厚みや伸縮性の違うものを人間の指の感覚で、判断して対応しています。
そんな様々な生地に対応するのはかなり大変なことでは無いかと思います。
縫製工場にロボットが導入されるのはかなり後
縫製工場の付加価値の低さと、多様な生地の特性に対応するのにかかるAIの進歩と、他の業種にAIが導入されて量産効果でAIのコストが下がらないと縫製工場に導入されることは無いと思います。
それ程、縫製工場で十分な付加価値を確保することは難しいのです。
縫製工場はこれからも低賃金を求めて世界をさまよう
縫製工場は、現在の見込み生産とバーゲンをセットにした発注方法を取っている限り、低賃金の労働力を求めて、海外をさまようことが続くと考えます。
店舗にAIのロボットが併設されて、売れた商品をその場で生産して追加するような仕組みでも出来れば、バーゲンは無くなり、付加価値も少しは高くなるかも知れません。
いずれにしても、AIの技術が進化すれは、いつかは、縫製工場もロボット化されるでしょう。しかし、縫製品のあまりにも低い付加価値では、ロボットを導入しても償却できず、元が取れないことが容易に予想されます。ロボットが色んな工場に導入されて量産効果でロボットの導入コストも下がって償却可能にならないと縫製工場のロボット化は実現しません。