アパレルの自社ブランド立ち上げに必要な準備や流れを解説

「アパレルの自社ブランドを新たに立ち上げたい!けれど、そのためには何をしたらよいのか分からない…」といったお悩みはありませんか?

最近では、アパレルメーカーなどの法人に限らず、インフルエンサーや個人でもブランドを立ち上げる人が増えています。しかし、ファッションや洋服が好きというだけでは、自社ブランドの立ち上げや運営に関する知識や経験がないため、何から始めれば良いのか不安になることも多いでしょう。

そこで今回の記事では、アパレルの自社ブランドを立ち上げたいと考えている皆さんに向け、必要な準備や流れ、立ち上げにかかる費用について詳しく解説します。ブランドのコンセプト作りから実店舗やネットショップの出店、商品プロモーションまで、段階ごとに具体的なポイントを押さえていますので、初めての方でも安心して進められる内容です。

ぜひ最後までご覧いただき、今後のブランド立ち上げの参考にしていただければと思います。

アパレルの自社ブランド立ち上げに向けて必要なこと

未経験から自社ブランドを立ち上げたい場合、まずはアパレル業界で実際に働いて経験を積むことが大変役立ちます。現場で商品仕入れや商品開発、運営方法などのノウハウを習得できるため、ビジネスの基礎をしっかりと身につけることができます。

また、服飾の専門学校に通い、ファッションビジネスやデザイン、製図、スタイリングといった専門知識を基礎から学ぶことも効果的です。さらに、学校での学びを通じて業界内の人脈を構築しておくことも、将来の大きな強みになるでしょう。

もし経営やマネジメントのスキルに自信がない場合、その分野に強いパートナーを見つけ、一緒にブランドを立ち上げるという選択肢もあります。自分一人ですべてをこなす必要はなく、強みを持つ人と協力することで成功の可能性を広げることができます。

とはいえ、専門的な経験や学びが必須というわけではありません。独学で必要な知識を学び、計画的に起業の準備を進めれば、自社ブランドを立ち上げることは十分可能です。

最も重要なことは、ファッションに対する情熱と、ファッションビジネスに挑戦する強い意志です。この気持ちがあれば、どのような道を選んでも成功に向けて前進できます。

アパレルの出店方法の種類

自社ブランドを立ち上げる際、どのような形態で出店・販売するかは重要なポイントです。ここでは、代表的な販売方法を紹介し、それぞれの特徴やメリット・デメリットを解説します。自分のビジネスモデルに最適なスタイルを見つけてください。

実店舗

実店舗を構えることで、お客様が商品を直接手に取って確認できるため、信頼感の向上や顧客との対話が可能になります。特に高品質な商品やこだわりのあるデザインの場合、実物を見てもらうことで販売のチャンスが広がるでしょう。

しかし、物件のテナント料や内装費など、実店舗を運営するためのコストは高くなりがちです。また、立地やアクセスによっては集客に影響が出るため、初期資金が十分に確保できない場合はリスクが大きいといえます。

ネットショップ、ECサイト

近年増加しているのが、実店舗を持たずにオンラインで販売するネットショップやecサイトです。低リスクで道入しやすく、初期費用も実店舗と比較するとかなり抑えられるため、初めてブランドを立ち上げる方には魅力的な選択肢です。自社のブランドサイトを制作する場合は、制作会社に依頼することでコンセプトに沿った理想のものを作り上げると良いでしょう。モールに出店・出品する際には、各種サイトによって料金形態が異なるため、注意が必要です。

ただし、ネットショップを開設する際には「特定商取引法」に基づき、運営者の情報を開示する義務があります。住所や電話番号の公開に抵抗がある場合は、ネットショップの運用を代行するサービスを契約すると良いでしょう。

フリマ、ポップアップストア

フリマやポップアップストアでの出店は、期間限定で行うためコストも抑えられ、短期間でブランドの知名度を上げることが可能です。特にポップアップストアは、デパートなどのイベントスペースを利用して出店することができ、実店舗の雰囲気を体験しながらテストマーケティングを行う場としても有効です。

また、ネットショップだけで販売しているブランドも、ポップアップストアを通じて顧客に実際に服を手に取ってもらうことで認知度アップや新規顧客を獲得できるチャンスがあります。

クラウドファンディング

資金面でのサポートが必要な場合は、クラウドファンディングも選択肢の一つです。クラウドファンディングを利用することで、自分のブランドや商品の理念に共感してくれる支援者を集め、立ち上げ資金を確保することが可能です。

成功させるためには、しっかりとしたプロジェクトページを作成し、支援者に情熱やビジョンを伝えることが重要です。また、プロジェクトを通じて立ち上げ前にファンを獲得できるため、集客にもつながります。

ブランド立ち上げをサポートするサービス

最近では、アパレルブランドの立ち上げをサポートするサービスも数多く存在します。企画から製造、マーケティングに至るまで、全てを包括的にサポートするサービスや、特定のフェーズだけを支援するサービスもあります。

たとえば、縫製屋ドットネットのように、適切な縫製工場とブランドをマッチングさせるサービスは、初心者でも安心して立ち上げ準備を進められる手助けとなります。自分の弱点や課題を補ってくれるサービスを活用することで、スムーズに準備が進むでしょう。

アパレルの自社ブランド立ち上げに必要な準備と流れ

自社ブランドを立ち上げるためには、しっかりとした準備と明確な手順が必要です。以下に、その基本的な流れと必要な準備を解説します。

ブランドのコンセプトを決める

自社ブランドの立ち上げにおいて、最も重要なステップは「コンセプト」を決めることです。どんな商品を、どんなターゲット層に向けて、どのような想いを込めて展開するのかを明確にしましょう。コンセプトは、ブランドが成長する中で軸となるものです。今後のデザインやマーケティング活動がこのコンセプトに基づいて行われるため、慎重に時間をかけて設定することが重要です。

ブランド名とブランドロゴの決定

次に、ブランド名とロゴを決定します。ブランド名は、コンセプトを反映し、顧客に親しみやすいものにすると良いでしょう。英語や日本語など、さまざまな選択肢がありますが、イメージや響きがしっくりくるものを考えてください。

ブランド名が決まったら、それに合ったロゴも作成します。ロゴは商品のタグや広告に使われるため、ブランドの印象を左右する重要な要素です。デザイン会社やプロのデザイナーに依頼して、コンセプトに合ったロゴを制作しましょう。

費用準備

自社ブランドの立ち上げには資金が必要です。出店形態により必要な金額が大きく異なるため、事前に資金計画を立てておくことが重要です。立ち上げには主に以下の3つが考えらます。

実店舗の場合:テナントの賃料や設備・内装費・維持費など、多額の初期費用が必要です。店舗の立地も費用に影響を与えるため、総額1000万円前後を見込んでおくと良いでしょう。
ネットショップの場合:実店舗に比べて初期費用はかなり低く、主に決済の手数料やシステム利用料が発生する程度です。資金が少ない状態でもスタートできます。
ポップアップストアの場合:短期間の出店となるため、1日あたり5,000円~20,000円程度の費用がかかります。時期や場所により異なりますが、資金を抑えてテストマーケティングを行うことが可能です。

オリジナル商品の製造

自社の商品を製造する場合、主な手順は下記のようになります。

1.メインとなるイメージを作成

2.ディテールの作成

3.デザインの指示書の作成

4.生地、素材の選定

5.縫製仕様書の作成

6.パターンの作成

7.サンプルの作成

8.縫製工場に見積もりを提出

9.生産

初心者にとっては複雑な工程ですが、縫製ドットネットのようなサポートサービスを利用すれば、これらの作業をスムーズに進めることができます。デザインと発注数さえ決まっていれば、経験豊富な専門家がサポートしてくれるため、初めてのブランド立ち上げでも安心です。

洗濯表示ネーム(タグ)の取り付け

日本国内で衣類を販売する際には、「家庭用品品質表示法」に基づいて洗濯表示や素材名、注意事項、表示社名などを記載したタグ(洗濯表示ネーム)を取り付けることが義務付けられています。特にセレクトショップを開設する場合、海外から輸入した商品などには、適切なタグを取り付け忘れないよう注意が必要です。

プロモーションの実施

商品の準備が整ったら、次はプロモーションです。現代では、SNSやWeb広告が主な宣伝手段として活用されています。InstagramなどのSNSでは、商品を着用したコーディネートの提案や、インフルエンサーを起用して商品の魅力を広めることが効果的です。また、Web広告に出稿することで、ターゲット層に効率的にアプローチすることができます。

成功するためには、商品の魅力を最大限に伝えるプロモーション戦略を立て、適切な手段を採用して展開することが重要です。

アパレルの自社ブランドを立ち上げた時にやること

無事に自社のブランドの立ち上げを行ったら、税務署へ開業届の提出が不可欠です。

提出しなくても罰則があるわけではなりませんが、開業届を行うことで確定申告の際に青色申告を利用でき税金が安くなります。個人での開業は登記手続きは不要ですし、開業届は比較的簡単に作成できるため、立ち上げから1ヶ月以内を目安に行いましょう。

また、必須ではありませんが商標登録をしておくと安心です。

同じブランド名を他社に登録されてしまうと、それ以降せっかく自分で作ったブランド名を使えなくなってしまうためです。

もちろん逆も然りで、商標登録されているブランド名を使ってしまうと商標権に抵触しますので、事前にチェックし絶対に使わないように気を付けましょう。

アパレルの自社ブランドを立ち上げる時の注意点

それでは自社のアパレルブランドの立ち上げに際し、失敗しないために注意しておきたい点を説明します。

類似ブランドがないか調査する

ブランドを立ち上げる前に、類似のブランドや商品がないかをしっかりと調査することが非常に重要です。既存ブランドに似たデザインやコンセプトの商品を製造・販売してしまうと、売上が伸びないばかりか、訴訟やトラブルに巻き込まれるリスクがあります。特にデザインやロゴなどは慎重に確認し、必ずオリジナリティを持たせるようにしましょう。

商品ラインを広げすぎない

ブランド立ち上げ時は、あれもこれもと多くの商品を作りたい気持ちになるかもしれません。しかし、商品ラインを広げすぎると、結果的に少量の生産を繰り返すことになり、原価や製造コストが高くなる可能性があります。

最初のうちは、製造コストや在庫管理の面で負担を減らすために、例えばトップスだけ、ボトムスだけといったように、商品を絞って販売を開始するのがおすすめです。市場の反応を見て、軌道にのってから少しずつラインナップを拡充していく方が、安定した成長につながります。

アパレルの自社ブランドの立ち上げを成功させるポイント

アパレルブランドを成功させるためには、いくつかの重要な要素を押さえておく必要があります。ここでは、ブランド立ち上げにおいて特に重要なポイントを整理して説明します。

コンセプトとターゲットを明確にする

先でも述べましたが、ブランド立ち上げの第一歩は、明確なコンセプトを設定することです。ブランドのコンセプトがしっかりしていれば、その後の製品開発やマーケティング戦略がスムーズに進みます。コンセプトが不明確だと、ブランドの方向性がブレやすく、顧客にもブランドの魅力が伝わりにくくなります。

ターゲット設定には、ペルソナを活用しましょう。マーケティングでよく用いられる手法で、年齢、性別、職業、ライフスタイルなど具体的な顧客像を描き、その人に向けた商品やサービスを提供します。ターゲットが明確であればあるほど、商品のコンセプトやデザインが絞り込め、結果的に顧客に訴求しやすくなります。

市場リサーチとトレンドへの対応

アパレル業界は、トレンドの移り変わりが激しい業界です。流行や消費者ニーズを常にリサーチし、変化に対応できるようにすることが成功への鍵です。市場の動向を定期的に把握し、製品開発や販売戦略に反映させることが大切です。

ただし、トレンドを追いかけすぎるのではなく、ブランド独自の個性を保ちながら、市場ニーズを捉えた商品を販売することが重要です。独自のスタイルを打ち出しつつも、消費者が求めるものを提供するバランスが、ビジネスとしての成功につながります。

まとめ

以上、アパレルブランド立ち上げの流れや注意点についてご説明しました。アパレルの自社ブランド立ち上げには、事前にしっかりとした知識や経験を積んでおくことが成功のカギとなります。出店方法には実店舗、ネットショップ、ポップアップストアなどがあり、それぞれのメリット・デメリットを理解し、自身の目標や予算に適した方法を選ぶことが重要です。ブランドの成長に伴い、段階的に規模を拡大することでリスクを最小限に抑えることができます。

また、立ち上げには複雑な手順が多く、特に初心者には難しく感じる部分も少なくありません。そんな時には、縫製屋ドットネットのような専門サービスを利用して、スムーズに進めることが成功への近道です。

本サイトでは、アパレルブランド立ち上げに役立つさまざまな記事を掲載しています。ぜひ参考にしていただき、自社ブランドの成功に役立ててください。

「初めてのブランド立ち上げでどうしたらいいかわならない」などお悩みのことがございましたら、お気軽にご相談ください。最後までご覧いただきありがとうございました。

国内の縫製工場にはどんな特徴があるの?個人でも対応できる工場の探し方も紹介

近年はアパレルメーカーではなく個人の方、アパレル生産に未経験の方が自身のオリジナルブランドを立ち上げたり、アパレル製品を作りたいといって縫製工場を探されている方が増えています。

特に日本は多様なデザインのファッションを楽しみ、服やアイテムで個性を出したいという人が多い国。更に最近はSNSが普及し誰でも発信者になれる時代になったため、インフルエンサーがオリジナルブランドを立ち上げるケースも非常に多くあります。

一方で未経験者や小ロットでの生産を希望する人にとって、受注を引き受けてくれる縫製工場を自分で見つけるのは少し苦労するかも知れません。

コストを抑えるために海外の工場へ依頼するケースも増えている今、個人で国内の縫製工場に依頼することは出来るのか、そしてそうするメリットはあるのでしょうか?

そこで今回の記事では、日本国内の縫製工場の現状と特徴、強み、そして未経験や個人でも対応可能な縫製工場の見つけ方について解説します。

日本国内のアパレル縫製工場の現状とこれから

残念ながら日本の繊維産業や縫製業界の衰退は進んでおり、規模を縮小したり廃業、倒産する縫製工場が年々増えている状況です。

更に深刻なのは従業員の高齢化で、縫製にたずさわる日本人の数も減り、多数の工場では新たな人材を確保するために外国人の技能実習生を受け入れています。

高級ブランドには日本製にこだわりを持ち、国内に縫製工場を持つ会社もあります。

しかしそうではない多くの縫製工場が生き残るためには、大手メーカーのOEM生産を行ったり、オンラインショップ向けに商品を供給したり、自分たちのファクトリーブランドを作って直販するといった手段をとる必要があるでしょう。

日本国内の縫製工場の特徴と強み

日本のアパレル生産は、海外の工場と比べ細かく仕事を分業化しているという特徴があります。

その中で縫製工場は「縫製をし製品にする」という役割を担っています。

具体的には、生地を裁断し、縫製をしてアイロンで仕上げ、検品を行って出荷するという工程になります。

工場によって所有しているミシンの種類が異なるため、企画する全ての商品に対応できるわけではありません。希望の縫い方や編み方に対応できる工場であるかどうかを確認し、内容によっては複数の工場を連携させる必要があります。

国内の縫製工場の強みとしては、コミュニケーションがとりやすく細かな要望やニュアンスを理解し、柔軟な対応をしてくれること、高度な技術を持っている職人が多いため高品質な製品を生産できること、納期が短いこと、生産した製品の知財権を保護しやすいこと等があります。

個人や未経験でも歓迎してくれる国内縫製工場の探し方

縫製工場は経験豊富で大量生産する場合でないと依頼しにくいといったイメージはありませんか?

個人で洋服を作りたいけれど、アパレル生産に関する知識も経験も少なく、縫製工場を見つけるために何をしたら良いのか、どう探したら良いのか分からないという方もいらっしゃるでしょう。

そこで未経験の方や小ロットの生産、サンプル縫製でも対応が可能な縫製工場が集まる「縫製屋ドットネット」を活用してみませんか?

縫製屋ドットネットではアパレル生産を希望する方と国内の縫製工場とをマッチングし、ブランドの立ち上げをサポートしています。

十分な情報が無い人を支援するサービスですから、デザインと大まかな発注数が決まっていれば大丈夫。

パタンナーが型紙の作成を行い、ノウハウのある工場がデザイン画からきちんとした製品に仕上げますので安心してご依頼ください。

個人向けの縫製工場の探し方

「新しいブランドを立ち上げようと思っている。」「これから個人で活動を始めようと思っている。」

このように個人でアパレル業界の仕事をスタートさせようとしている人は多くいらっしゃいますが、その中には

「どこの縫製工場を選んだら良いのか分からない」「初心者で個人の自分を受け入れてくれる工場はあるの?」

といった不安を抱えている人は少なくないでしょう。

そこで今回の記事では、個人向けの縫製工場の探し方、選び方について解説してまいります。

どうぞ最後までご覧いただき、参考にしていただければと思います。

個人での縫製工場の探し方

作りたいアイテムで探す

縫製工場とひと言で言っても、工場によって得意な縫製、不得意な縫製、使用しているミシンの種類によって縫うことが出来るアイテム、出来ないアイテム、取扱い可能な生地、NGな生地等々・・・まちまちです。

そのため、まずは自分が作ろう・作りたいと思っているアイテムは何なのか(コート、パンツ、スーツ、カットソー、子ども服等)というところから縫製工場を探していきましょう。

縫製工場のこれまで制作した実績を見てどんなものを生産しているのか、得意としているのかを調べて判断します。

中にはすべての縫製が可能、という工場が見つかることもあります。

最低ロット数で探す

ほとんどの縫製工場には最低ロットが決められています。

しかし個人で活動する場合、量産せず少ない枚数で生産したいというケースが多いかと思います。

そこで縫製工場を探す時はそれぞれの最低ロット数を確認し、小ロットでの生産が可能な縫製工場を探してみましょう。

中には小ロット生産を売りにしている工場もありますので要チェックです。

初心者歓迎から探す

初心者で個人の方が縫製工場を選ぶとなると、縫製やブランド、生産管理等の知識が必要となる場面にたくさんぶつかるでしょう。

一般的な縫製工場というのはプロや法人向けの工場が多いため、初心者向けのサポートは行っておらず断られてしまうというケースも少なくありません。

しかし、上記で紹介した小ロット生産を受け入れている工場などは個人の方や初心者を歓迎している可能性が高いです。

まずは経験を積むためにも、数は少ないですが初心者でも丁寧に対応してくれる縫製工場を探すことをおすすめします。

個人・初心者でも受け入れてくれる縫製工場の特徴

勇気を出して縫製工場に直接問合せや電話をしたのに、冷たく断られてしまうと落ち込んでしまいますよね。

個人や初心者でも受け入れてくれる縫製工場にはいくつかの特徴が見られます。

こだわりや強い希望により依頼したい縫製工場を心に決めている、という場合以外であれば以下の特徴を持つ工場に問合せをしてみてはいかがでしょうか。

1.サンプル、小ロットの生産が可能

2.受注生産が可能

3.個人の製作実績あり

4.ブランドの立ち上げ実績あり

5.「個人・初心者歓迎」とホームページやSNSに記載あり

以上のような特徴のある工場をいくつかピックアップし、その中から自分の理想を商品として形にすることが出来るかどうか問合せ、質問をしていきましょう。

個人で縫製工場を見つけることが難しい方におすすめのサービス

個人で縫製工場を探している方は以上を踏まえて工場を探していくことになりますが、自分で探してみてもなかなか条件に合った向上が見つからない、とお困りのお客様もたくさんいらっしゃるかと思います。

そんな方には、縫製屋ドットネットのマッチングサービスの利用を強くおすすめします。

縫製屋ドットネットは、個人でファッションの起業を考えている方や、ブランドの立ち上げに関する知識や情報が少ない方を支援するためのサービスを提供しています。

初心者や個人の方でも受け入れOKで実績の豊富な会社が多数参加していますので、お客様の希望に合った縫製工場を紹介することが可能です。

企画やデザイン、生地がある程度決まっていれば、標準体型のデータからパタンナーがパターンを作成してくれるので安心です。

ぜひ高い品質を誇る日本の縫製技術、職人の技であなたの夢を実現するお手伝いをさせてください。

ご相談は無料です。気になる料金も含め、お気軽にお問合せいただければ幸いです。

縫製工場のマッチングサービスのメリット・デメリットは?個人や初心者でも利用できるの?

「多くの縫製工場の中からどの会社を選べば良いのか分からない。」「そもそもどのように依頼をすれば良いの?」「アパレルが初めてで不安。」

アパレルブランドの立ち上げを検討している人や自分がデザインした服を縫ってくれる工場を探している方の中には、縫製工場選びに迷われている方も多いかと思います。

そこでおすすめなのが、縫製工場のマッチングサービスの利用です。

今回の記事では、縫製工場のマッチングのメリット・デメリット、日本のアパレル産業の現状などを中心に解説してまいります。

どうぞ最後までご覧ください。

縫製工場のマッチングサービスを利用するメリットは?

近年、縫製工場とアパレルメーカーをマッチングするサービスが増えています。

自分たちの生産設備を持たないアパレルメーカーと、営業力のない縫製工場に向け、所謂「仲介」を行って双方をつなぐ役割があるわけですが、縫製工場とのマッチングサービスを利用することでどのようなメリットがあるのでしょうか?

アパレル企業と縫製工場、それぞれの視点から見たメリットを以下に紹介していきましょう。

アパレル企業のメリット

縫製工場を探しているアパレル企業にとってまず大きなメリットは、細かな条件に合う工場を自分たちの手や足で探し出し選ぶという手間や時間をかけなくても良いという点でしょう。

また、条件に合った工場を見つけても、自分たちの考えたアイディアを理想の形にするためには縫製工場と信頼関係を作り、しっかりコミュニケーションをとっていかなければなりませんが、特にアパレルの初心者で実績がない場合はどのように依頼し進めていけば良いのか分からず、受け入れてもらえないケースもあります。

そこでマッチングサービスを利用すれば、そのような不安を持たずに依頼をすることが可能です。

更にはお願いする縫製工場が決まって製造が進む中で、進捗やスケジュールに関して工場に直接確認しなくても、マッチングサービス会社に間に入ってもらって情報共有することができる場合があるので、直接のやりとりよりもスムーズに進められるケースも少なくありません。

縫製工場のメリット

縫製工場にとってのメリットとしてまずあげられるのは、職人ばかりで営業を担当できる者がいない、そもそも営業活動が苦手、等といったよくあるケースでも新規の仕事をとることが可能である点。

そしてマッチングサービスに登録することで同じブランドばかりでなくさまざまな商品の生産に携われるチャンスがあるため、技術を磨き仕事の幅を広げられるといったメリットもあります。

縫製工場のマッチングサービスを利用するデメリットは?

それでは次に、縫製工場とアパレル企業を結びつけるマッチングサービスを利用することで考えられるデメリットについてもしっかり紹介していきたいと思います。

メリットとデメリットの両方を意識した上で上手く活用していただければと思います。

仲介手数料が発生する

縫製工場とのマッチングを提供している会社の多くは、利用にあたり仲介手数料を支払う必要が出てきます。縫製工場、アパレル企業、それぞれが規定で決められた料金を支払わなくてはなりません。

自分たちで探す労力や時間と比較して検討することをおすすめしますが、特にアパレル企業側としては多少お金をかけてでも希望にマッチした工場をいち早く見つけ、効率良く商品化を行いビジネスを進めていくためには必要な経費であると考えているようです。

継続受注、専属契約の保証がない

縫製工場としては、条件に合うアパレル企業がないとなかなか仕事を受注できないという点もデメリットとして挙げられます。

その場合はマッチングサービスに登録しつつ、他の集客の手法も並行して行わなければならないでしょう。

他には、継続して発注および生産できるかどうかが分からないという点です。

マッチングサービスでは専属での契約や長期間の継続を保証できるわけではないので、希望がある場合にはマッチングサービス会社へしっかり相談しましょう。

日本のアパレル産業の現状と課題

今やアパレルの縫製の発注は中国など海外にある縫製工場へと流れています。

また、アパレル産業は店頭で販売されるまでの間に多くの業者が入り中抜きされるシステムとなっているため、縫製工場が得られる単価は非常に安い現状にあります。

2023年には円安の影響で海外で生産するメリットは低くなっているものの、そもそも海外の低価格を売りにしたブランドが台頭し、日本のインフルエンサーや動画クリエイターたちが海外メーカーの洋服やファッションアイテムをこぞって紹介している状況です。

日本の縫製工場が生き残るためには、このような世界を相手に簡単ではないさまざまな問題に対処しなければならないのです。

縫製屋ドットネットはアパレル初心者の方でも丁寧にサポートします!

そんな中、縫製屋ドットネットは日本が誇る丁寧な縫製による高品質なものづくりを守るため、国内に工場を持っている縫製工場が集まり、さまざまな素材や生地、サンプルの縫製、小ロットでの製造に対応しています。

オリジナルのブランドを立ち上げたいという方、縫製工場に依頼するために何をすれば良いのか分からないと不安を抱えている方のサポートも行います。

細かな情報はわからなくても、デザインとおおまかな発注数さえ決まっていれば、型紙の作成やデザイン画から洋服を作ることができる工場がございます。必要な提案を適宜させてただきながら丁寧に支援しますのでご安心ください。

もちろん法人だけでなく個人の方も歓迎しています。

相談、お問合せは無料です。ぜひお気軽にご連絡くださいませ。

株式会社Yoshioka inc.

当社は天然素材を使用したシンプルなデザインの中で、ディテール・素材・加工方法にこだわったお取引先様が多いです。
着る人の個性を尊重したナチュラル・フェミニン・モードをミックスした、女性の体型を考慮したパターンを追及し、着易さとデザイン性に特化したナチュラルテイストとモードテイストをミックスした縫製を得意としております。

株式会社東京縫製

東京縫製

某有名アパレルハイブランドのお直しを50年一筋でやっている縫製工場です。
高度な技術力で洋服やハイブランドのスーツのお直しはもちろんの事、近年ではウェデングドレスやステージ衣装などのOEMも承っております。
3代目若社長が経営する縫製工場は熟練技術者から若手技術者へ技術の継承ができており、
安心して長くお取引きをする事ができます。
毎日、都内を自社の車で回収や納品で回っておりますので品物量や地域によっては集荷依頼、ご対応可能です。

是非一度、お問い合わせいただき、工場見学にもいらしてください。

服の品質の見分け方

服全般の品質の見分け方はTシャツと同じです

服の品質を見分けるには衿が傾むいているかどうかを見るのが一番です 。縫製するときに下が送り歯、上が押さえなので、下の生地を送り、上の生地を押すように縫うので、その時にミシンが押すのをそのままにしていると片方の衿先が下に巻き込んで、もう片方の衿先が上に跳ね上がります。何もせずに縫うとだいたいこんな傾向になるものなのですが・・・・・・。この動画のようにならないように縫うのが工場の技術です。衿が傾くのは、ミシンの構造上なってしまう現象をそのまま作ってしまうからです。技術が高ければ、そのようなミシンの構造上なってしまうことに逆らって、左右対称の衿に仕上げることができるのです。時には、押さえの抵抗を減らすためにテフロンを貼り付けたり、送り歯の手前にサンドペーパーを貼って、下の生地が送られ過ぎないようにしたりもします。

縫製される衣料品はプレス加工のように上から型抜きするように加工するのとは違い、かならず、右から左、あるいは左から右へと縫製されます。裁断も同様に生地を重ねて、右から左、あるいは左から右へと裁断されます。多くの生地を重ねることで、上と下の裁断ズレも起こります。また、先に述べたように縫製でも、ミシンの構造上、下の生地が送られ、上の生地が押されるので、必ずズレが生じます。このようなズレが大きい程、縫製の技術が低いと考えることができます。服の品質を見分ける際には、その服が左右対称になっているかを確認して、左右のズレが大きい商品の購入は避けるようにしましょう。

左右のズレがあると言う事は、設計とは違う商品になっていると言う事です。設計がどれだけ良くても、設計に忠実に作られていない商品は良い商品とは言えません。

材料品質も設計品質も良かったとしても、製造品質が悪ければ商品は台無しになります。最高級の食材と最高のレシピがあっても料理人が素人であれば、食材の良さを引き出すような料理にはなりません。材料品質が良く、設計も良くても、施工する大工が下手だと家が傾くかも知れません。材料や設計がどけだけ良くても、作り手が悪いと全てを台無しにしてしまうのです。

アクリルの板に溝を彫って、それに沿って縫製することもあります。そういう方法だと表衿と裏衿の合わせ縫いは傾きません。それでも、ステッチが下手だと傾くことがありますが傾きは僅かに抑えることが出来ます。

2本針の補強縫いは本当に補強になっているのか?

Tシャツやトレーナーの2本針補強

Tシャツやトレーナーの衿ぐりや袖ぐりなどに2本針のステッチがしてある商品をよく見かけます。

デザイン的にはゴツゴツっとした感じになり、男っぽいイメージで好きな方も多いでしょう。
デザイン的に好きで、2本針の補強がしてある商品を選ばれることには、全く反対いたしません。

ただ、問題なのは、縫製を知らないショップさんが、2本針で縫ってある商品は強い(強度が高い)と思っていらっしゃる方が結構多いことです。
ホームページなどでもそのことを書いているページを見かけます。

2本針で1工程多く縫ってあるわけですから、強度が増すと思うのは普通の感覚なのですが、2本針でステッチしてある内側の縫い目は2本針オーバーロックではなく1本針オーバーロックで縫ってありますので、2本針オーバーロックに比べるとかなり弱いのです。

そして、2本針の補強ステッチは単なる飾りでしかありません。

2本針オーバーロック      1本針オーバーロック

2本針オーバーロック+1本針本縫いステッチ

表側                     裏側

1本針オーバーロック+2本針補強

表側                     裏側

縫製直後の状態です。洗濯をして行くとどのように変化するか、レポートいたします。

20回洗濯後

2本針オーバーロック+1本針本縫いステッチ

特に縫い目のほつれはみられません。生地自体はくたびれてきますが、縫い目の強度は保っています。

1本針オーバーロック+2本針補強

わずかですが、2本針の縫い目がほつれています。この縫い目の特徴は、最後の1針がほつれると、連鎖的に次々と簡単に縫い目がほどけてしまうことです。

今の状態であれば、強度は維持していますが、人間というのは不思議なもので、このように糸が出てくると、引っ張ってみたくなるものです。

これの引っ張りどころが悪いと、補強の縫い目は全部無くなってしまい、1本針オーバーロックの縫い目だけ残ってしまうと、縫い目の強度は一気に落ちてしまいます。

二本針補強がほつれた状態

二本針は一旦ほつれ出すと連鎖します

二本針補強がほつれた状態(表側)

一旦ほつれ出すと、パラパラと一気に気持ちよくほどけてしまいます。

こうなると、ベースの縫い目が一本針オーバーロックなので、弱い縫い目になってしまいます。

二本針補強の縫い終わりをしっかり、ほつれ止めしてある商品もあります。

ほつれ止めしてあれば、こういう問題はありませんので、Tシャツなどを買う際は確認しましょう。

Tシャツ生地の透け具合

白の背景に豹柄を重ねているので、生地にとっては厳しい条件です。

一般には地肌の上に下着を着用しますので、背景は肌色になりますので、仮に豹柄の下着を着用しても、これほど豹柄の生地が強調された感じにはなりません。

30/1天竺

30は糸の太さ、数字が小さい程太い糸で、1は1本で作った生地と言うことです。サンマルタンテンジクと読みます。

Tシャツにはよく使われている生地です。この程度の生地だと柄まで透けて見えてしまいます。

40/2天竺

40は糸の太さ、数字が小さい程太い糸で、2は2本の糸を撚り合わせて作った生地と言うことです。ヨンマルソーテンジクと読みます。

30/1天竺と実際に手に取ると40/2天竺の方が確実に厚みがあります。

40コーマスムース

40番手のコーマ糸を使った生地です。

40/2天竺よりもさらに厚みがあり、目も詰まっているのでかなり優秀!

吸汗速乾機能素材

吸汗即乾の生地です。

16/2天竺(ヘビー天竺)

16番のかなり太い糸を2本撚り合わせて作った生地です。

ヘビーウエイトの生地です。ただし生地のカラーはキナリです。

Tシャツの衿は洗濯すると伸びてしまう?

トレーナーやTシャツなどの丸首の商品は洗濯すると衿の部分が伸びてしまってだらしなくなってしまうものが多くあります、たいていの人は生地が悪いからだと思っていますが、じつは縫製の問題もたくさんあるのです。
ただし、衿自体に編みこんである細いゴム(ポリウレタン)が劣化して切れたりして伸びるのは避けられません
このページではこんな縫製工場だからわかる、品質や良いTシャツの見分け方などお知らせします。

衿とはどんな物?

Tシャツやトレーナーの衿は、「フライス」を使う場合と「テレコ」を使う場合があります。

フライスはフライス編みと言って、編み方で伸縮性を確保しています。

テレコは生地の中にポリウレタンを少し編み込んであり、このポリウレタンにより伸縮性を確保しています。

衿の生地自体の劣化によって衿が伸びることも多くあります。

例えばポリウレタンの劣化であったり、編み目の移動などです。

縫製の問題でTシャの衿が伸びるのは

トレーナーやTシャツは身頃側の衿ぐりより衿のほうが小さく作られています。 これを縫製するときにどうするかによって、洗濯後に差が出るのです。

悪い縫い方

身頃の衿ぐりより衿の方が小さいのだから小さい方の衿を伸ばして縫う。 この方法だと縫製技術があまり高くない人が縫っても衿を付けることができます。 でも縫い上がった状態では縫い目が波打っています。 これをアイロンでうまくごまかして出荷するのです(アイロンがけはかなり大変)。 このような商品は最初から伸ばして縫っているので、どんなに高級な生地を使っても洗濯すると衿が伸びてしまうのです。

良い縫い方

身頃の衿ぐりより衿の方が小さいので小さい衿を伸ばさず、衿に合わせて身頃側を少しギャザーを入れるような感じでいせ込むように縫う。 この方法は縫う人の高い技術を必要とします。縫い上がった状態では衿がすっきりと付いており身頃側に少しシワがあるように見えます。 この商品は軽く形を整える程度のアイロンがけで出荷します。 このように縫製された商品は生地の品質が悪くてもかなり衿の形を維持します。 また良い生地を使った商品ではほとんど衿が伸びないのです。

いせ込みながら縫う技術がないと良い商品にはならないのです。